仕事のタスクと家庭・プライベートの予定を、1冊の手帳にどう収めるか。これは形式の話に見えて、実は「全部を書ききろうとするかどうか」の話だと思っている。
手帳は全部のページを使わなくていい
手帳には、マンスリー・ウィークリー・1日1ページ・年間ページと、いろんなページがある。でも、どんなに手帳を使い込んでいる人でも、実際に使っているのはそのうち一箇所だけ、ということがほとんど。全ページを埋めている人は、手帳をちゃんと使っている人の中でも3%くらい、ただ持っているだけの人まで含めるとほとんどいないと思う。
私自身、会社員時代はウィークリー手帳を持っていたけど、スケジュールは全部マンスリーにしか書いていなかった。1冊に収めるというのは、専用の欄を全部埋めることではなく、自分が実際に開くページを絞ることに近い。
優先順位は「配分」で持つ——リストを足すのではなく
仕事のタスクと家庭の予定を両方管理しようとすると、リストがどんどん長くなる方向に進みやすい。10thlyでやっているのはその逆で、今大事な軸を最大3つまで選んで、割合を書く「Kaname Ring」というページがある。
たとえば私自身の6〜8月のカナメは、10thlyの発信活動30%・子どもと過ごす時間40%・大事なことを見極める時間30%、という配分にした。参加者のカナメも、心身の健康50%・食をととのえる25%・ビジネス25%だったり、自分ケア50%・家族30%・仕事20%だったりと、人によって全然違う。仕事と家庭を両方「タスク」として並べて消化するのではなく、今どれくらいの重さで持つかを先に決めておく。持ち方が決まっていると、個別の予定をどこまでやるかの判断が早くなる。
うまくいかない前提を、先に書いておく
目標を立てるとき、100%元気な自分ができることばかり書きがちになる。でも常に100%元気な人はいない。体調を崩したり、子どもが熱を出したりすると「これもできなかった」と自己否定につながりやすい。
そのために手帳には「揺らぎ」という欄がある。あらかじめ「自分がうまくいかなそうなこと」を書いておく欄で、私自身は「疲れやすいから水を意識して飲む」「産後ボケだから無理しない」「天気が悪いから、無理に外に出ようとせず家に引きこもる」といったことを書いている。仕事と家庭、両方の予定を書き込む前に、うまくいかない場合もあらかじめ予定に入れておく。それが揺らぎ欄の役目だ。
月初ページを、目標と振り返りに分けて使う
実際の使い方として、月初のページを縦に分割して、左に目標、右に振り返りを書いている参加者がいる。計画を立てる欄と、それがどうだったかを書く欄を分けて持つと、目標と振り返りのセットが自分に合っている、と5ヶ月使って感じているそうだ。計画を決めるのも大事だが、それ以上に、あとから振り返る欄があることのほうが効いてくる。
何も浮かばない月は、「何もない」と書いておく
月初のページを開いても何も浮かばないことがある。そういうときは、無理に埋めなくていい。私自身、産後ボケの時期は「カナメ0%」、つわりの時期は「虚無30%」と書いていた月がある。5月は振り返りが書けず、20日分まとめて「前の10日サイクルはもう忘れちゃった」と書いたこともある。
何もないときはそれをそのまま書いておくと、あとで元気が出たときに「あのときは全然書けていなかったんだな」と、変化が見える材料になる。逆に、いつもは浮かぶのに書けなくなったときは、余白が足りていないサインとして気づける。仕事と家庭、両方の予定を管理しようとするほど、この「何もない」を許可しておく欄が効いてくる。





